妊娠も臨月に近づいてくると、産院などで出産について詳しいお話しやレクチャーをされるかと思います。
初産婦さんなどはもちろん初めての経験ですので、出産がどんなものなのか?未知な部分がたくさんあるかと思いますが、多くの人が不安に思うのが会陰切開についてだと思います。
私自身も、「会陰切開が一番怖い!」と思っていたうちの1人です。
そこで、会陰切開についての色んな疑問や、また2人目の時にやって良かった会陰マッサージのことについてなどお話ししたいと思います。
会陰って何?どこの部分を言うの?
会陰とは、赤ちゃんが出てくる膣口から肛門にかけての周辺部分のことを言います。
普段は筋肉によってキュッと縮まっていますが、出産時には直径約10センチの赤ちゃんの頭が出てくるため、筋肉も皮膚もグッと引き伸ばされます。
会陰が柔らかくなっていると、筋肉や皮膚が伸びやすくなりますが、固いままだと伸びが悪いため赤ちゃんが出てきづらくなってしまいます。
ですが、初めての出産では「切る」「切らない」ということに恐怖心を感じすぎて、ケアの仕方などになかなか取り掛かれない場合もありますよね。
私も、長男の出産の時は会陰切開をしました。
産む前は「会陰を切るなんて‥麻酔していても怖いよ!」と思っていたのですが、いざ陣痛が始まったら正直それどころじゃなくなりました。笑
(会陰切開でも何でもいいから、早くこの詰まっている感覚をなくしてくれー!!)
という感じです。
そしていざ会陰切開をする時は、感覚としては分かるのですが、「小さな刃先がチョンと当たった」ぐらいの感覚だったので、痛い!という感じではありませんでした。
1人目がそんな感じだったので、「2人目の時はケアをしてみよう!」と思い、会陰マッサージなどを行いましたよ。
なぜ会陰切開をするのか?その理由について
さて、それではなぜ会陰切開をするのでしょうか?
- 赤ちゃんがなかなか出てこられない時
- 会陰部がかたくて十分に開かない時
- 吸引分娩、鉗子分娩の時など
その理由はいくつかありますが、一番大切なのは「赤ちゃんと母体の命を考えての処置」だということです。
会陰が伸びづらく、なかなか赤ちゃんが出てこられない場合は、ママの体力もかなり消耗してしまいますし、赤ちゃん自体が苦しくなってしまいます。
会陰切開に対して「怖い」という気持ちは当然あるものですが、「赤ちゃんやママが危険にならないため」だと理解しているだけでも、少し恐怖心は和らぐかもしれません。
どうやって会陰切開をするのか?痛みや傷跡、抜糸のことなど
会陰切開に時には部分麻酔をして、会陰切開手術用の先端が丸いハサミを使って切開をします。
もちろん出産時に切る様子は見えないので、どこをどう切ったのかは分かりづらいかと思いますが、赤ちゃんの頭にハサミが当たって傷がついたり、肛門の方まで大きく切るというようなことはないので、安心してくださいね。
会陰切開後、無事に赤ちゃんが出てきて、胎盤まで出た後に縫合を行っていきます。
今はほとんどの病院で溶ける糸を使って縫合していきますので、抜糸をしたりすることはありません。
しばらくは引きつった感じの違和感がありますが、傷口は2~3日でくっつき、1週間ほどで痛みを薄くなってきます。
傷跡も、会陰切開直後は触ると違和感があるので分かりますが、徐々にでこぼこした感じもなくなっていくでしょう。
私自身も1人目の出産で会陰切開をした時は、しばらく違和感がありましたが、だんだんとなくなっていき、傷跡も分からない状態になりました。
会陰切開せずに済む方法や対策はある?
会陰切開せずに済めばそれに越したことはないかもしれませんが、やはり赤ちゃんや母体に危険が生じる可能性がある以上は会陰切開を避けることはできません。
ですが、会陰切開のことを知ることで、できる対策はたくさんあります。
- 会陰を柔らかくするためのマッサージをする
- 骨盤底筋を鍛えて筋肉を柔軟にしておく
- ヨガなどで呼吸法を勉強しておく
- リラックスしてお産に臨むために、自分の好きなリラックスグッズを準備しておく
- お産の予習をして、いきむ練習やタイミングなどをシュミレーションしてみる
会陰マッサージや骨盤底筋を鍛えるトレーニングは、会陰を柔らかくするための大切なケアの方法です。
また、リラックスしてお産に臨むというのも大事なことで、会陰も緊張状態にあると伸びづらくなってしまいます。
そうならないためにも、好きなアロマや気に入っている音楽をかけるなど、産院と相談しながら自分のリラックスできる状態にするということも大切です。
ヨガやいきむタイミングの練習も、呼吸などで身体をリラックスさせる方法の一つなので、会陰を伸びやすくすることに繋がっていきます。
会陰マッサージってどうやってやるの?何を使えば良い?
それでは、気になる会陰マッサージとはどうやってやるのでしょうか?
- 会陰部の外側をもみほぐすように
- 慣れてきたら内側の固いところをマッサージするように
臨月に入れば、会陰マッサージを行っても大丈夫なので、余裕があれば会陰マッサージを行ってみましょう!
最初は会陰部の周りをクルクルとマッサージするように。
そして、慣れてきたら膣口に指を入れて、内側からやさしくもみほぐすようにすると、会陰マッサージになります。
そして、会陰マッサージを行う時はオイルを使うととってもやりやすくなります!
オイルを使うことで、潤いを与えることができますし、摩擦が少なくなるのでマッサージもしやすくなります。
また、皮膚は基本的に潤いがある方が伸びやすく、傷の治りも早くなるので、そういった意味でもオイルを使用した方が良さそうです。
お腹が大きくて手が届き辛かったり、グイグイと会陰を触るのが怖い!という方は、オイルを少し付けたり、浸透させたコットンを会陰部に当てておくだけでも会陰ケアになります。
また、会陰マッサージを行う際のポイントは、
- 妊娠37週以降に行うこと
- 帝王切開の可能性があり、陣痛が来ては困る人はマッサージしない
ということです。
基本的に正産期の37週に入れば、いつ陣痛が来ても大丈夫なので、会陰マッサージを行ってもOKですが、心配な場合は産院の医師と相談しながらケアをしてみてくださいね。
私は2人目の時に会陰マッサージをしてみました!
最初は慣れませんでしたが、オイルを使って少しずつ自分の身体に触っていくうちに、だんだんとコツを掴んできましたよ。
会陰マッサージのおかげか、2人目の出産時は会陰切開はしませんでした。
もちろん経産婦だからというのもあったかもしれませんが、助産師さんからは「会陰がよく伸びているので切開せずにいけそうです~。」など言って頂いたので、私自身は会陰マッサージをしておいて良かったなと感じました。
会陰切開と言うと、「切る」「切らない」ということに意識が向きがちですが、それ以前に「自分のお産について考える」というのもとっても大切なことです。
恐怖心ばかりが先行してしまいますが、まずはできる会陰ケアから始めてみませんか?
自分の身体と向き合い、今しかない妊婦の時間を楽しみながら、ぜひお産に向けてポジティブな気持ちで臨んでみてくださいね!