少し前に、どこからかもらってきたのか風邪をひいてしまいました。
特にせきがひどく、いつもは滅多にせきなど出ないので「今回の風邪はちょっと辛いな~」と思いつつ、病院には行かず様子をみていました。
すると‥ある日、耳が聞こえづらく塞がって詰まった感じがするようになったのです!
耳が聞こえづらい・塞がった、詰まった感じがする‥痛みはない!?滲出性中耳炎とは
おそらく風邪が原因だろうと思い、数日間様子を見てみましたが全然良くならず‥それどころか耳が詰まった感じがひどくなっていくばかり。
耳鼻科に行ったところ、
「中耳炎だね」と一言。
中耳炎!?耳が痛くないのに??
そう、中耳炎と聞くと《耳が痛くなるもの》だという認識ではありませんか?
実は、中耳炎にも種類があって、私が今回診断されたのは『滲出性中耳炎』という、耳が痛くならない症状の中耳炎でした。
痛くない中耳炎!耳が聞こえづらい・塞がった感じがする‥滲出性中耳炎の原因は?
それでは、滲出性中耳炎とはどんな病気なのでしょうか?
滲出性中耳炎とは?
鼓膜の奥の中耳腔という部屋に滲出液という液体がたまる病気。
例えば、太鼓は空洞になっているところに空気が振動して音が鳴り響きますよね。
この空洞に水がたまると、太鼓の音は鳴らなくなります。
それが耳の中で起こっている状態が《滲出性中耳炎》なのです。
浸出液というのは、炎症の際に血液の成分がにじみ出た液体のこと。
つまり、今回の私の場合は
かぜで鼻水が出る→鼻の奥で炎症を起こす→耳管に影響を及ぼし浸出液が溜まる
という、完全にかぜが原因のものでした。
他にも滲出性中耳炎になる原因としては、
- 副鼻腔炎(別名蓄膿症)
- アレルギー性鼻炎
- 急性咽頭炎
- アデノイド肥大
などが挙げられます。
耳が聞こえづらい‥詰まった・塞がった感じがする!不快な症状はどうやって治す?滲出性中耳炎の治療法とは?
さて、耳が聞こえづらくなった原因が滲出性中耳炎だとわかったところで、一体どんな治療を行うのでしょうか?
滲出性中耳炎の治療方法は大きく分けて3つ。
- 鼻・せき・のどなどの治療
- 鼓膜切開
- 耳管通気療法・チュービング
まず、中耳炎の原因となっている「鼻水・せき・のどの痛み」などを取り除くことが大切です。
そして、中耳腔に溜まっている水を排出しなければなりませんが、場合によっては鼓膜を切開して吸引する必要があります。
中耳腔に溜まっている水を出すだけで、耳の聞こえはかなり回復します。
また、鼓膜に小さな穴が開きますが、この穴は数日で閉じるようです。
しかし、穴が閉じると再び中耳腔に水が溜まってきてしまうことがあります。
そのため、鼓膜切開をした後、耳管を通して空気を送ること・そして鼓膜切開した穴がしばらくの間閉じないように小さなチューブを鼓膜にはめ込む治療法を合わせて《耳管通気両方・チュービング》と言います。
今回、私の場合は、まず鼻水・せきの症状がひどかったので、それを抑える薬を処方されました。
そして浸出液の排出を促すために、抗菌薬と漢方を出されました。
滲出性中耳炎はすぐに治らないため、かなりゆっくりの回復ですが‥それでも、一番ひどかった頃よりは耳の聞こえは良くなってきました。
中には、治療が数ヶ月にも及ぶ方も見えるそうです。
お医者さんからは、滲出性中耳炎を悪化させないように、
- 鼻をすすらないようにする
- 鼻水は片方ずつ優しくかむ
- ガムや飴を食べると耳抜きしやすくなる
などのアドバイスを頂きました。
中耳炎と聞くと、子供がなりやすい病気だとばかり思っていたので、自分が診断された時は本当にビックリしました。
耳が聞こえづらくなったり、詰まった・塞がった感じがすると「難聴か!?」と思って心配にもなりますし、治るのか不安にもなりますよね。
滲出性中耳炎は放っておいても治りづらいので、耳の不快な症状がある方は早めに耳鼻科へかかってくださいね。